看護師になりたいけど、向いていないかも?

まずは看護師になってみよう

どんな仕事にも、向き・不向きがあるという話はききますね。看護師も「こういう性格が向いているみたい」といわれる要素があります。しかし一見看護師に向いていないと思える性格でも、仕事の幅が広いので、適性のある職場を選ぶといいんです。

病棟看護師にむいている性格

看護師といえば、病棟で働く看護師さん。病棟看護師に向いているのは、明るい性格の人です。通院でなく入院する以上、患者さんの病状はいいとは言えません。病気が治らずに、亡くなって退院されることもありますし、入院した時点ですでに余命が宣告されている人もいます。こういう患者さんによりそうには、性格が明るい看護師が一番です。看護師の変わらない穏やかな明るさが、患者さんと家族の精神的なストレスをやわらげることもあるからです。

社交的でなくても大丈夫

自分はそんなに社交的じゃないし、という人だっています。だからって看護師に向いていないとは言えないんですよ。こういう人は、規模の小さいクリニック(通院だけの、入院ベッドのない病院)や精神科など、患者さんの出入りが比較的すくない職場に向いているんです。

地域のクリニックには、近くに住む患者さんがいろいろな症状で、繰り返しやってきます。顔見知りができますし、患者さんの状況や性格に応じてきめ細かい配慮ができるのがメリットです。それほど社交的でなくても、小さな輪の中で活躍することができるんです。

精神科の看護師に求められるのは、あかるい華やかさより、冷静で落ち着いた性格です。精神科や心療内科にやってくる患者さんは、明るさに慰めを求めているわけではありません。明るさも大事ですが、もの静かで、無駄がない看護がほしい患者さんもいるんですね。

血を見るのがダメ

看護師になろうと言う人で、最初から「血がダメ」という人はめずらしいでしょう(笑)。こういう人は、企業看護師がいいですね。会社の社内看護室で働く看護師で、社員の健康管理がおもな業務です。緊急時(予期せぬ怪我など)の場合は止血をしたり、救急車が来るまでの応急手当や姿勢保持などをしたりすることはあります。これはイレギュラーな仕事で、ふだんはデスクワークが中心です。そのため、パソコンがある程度使えないと仕事が大変ということはあるようです。会社の中で社員と同じように勤務する業種なので、社交性は適度にあれば十分です。

まずは学校に入ってみましょう

看護師になりたい気持ちがあるなら、まずは看護学校や大学・短大の看護科に入ってみましょう。看護師の仕事は外から見るのとやるのでは大違いです。いろいろなイメージばかりが独り歩きしている仕事ともいえますね。

まずはいったん入学してみて、どうしても合わないと思ったら、そこで進路を変えてもいいのです。看護学校を卒業した学生の全員が、看護師として働いているわけではありません。講義を受け実習をクリアし、国家試験に合格しても、看護師以外の進路は常に開けています。

たとえ卒業後にどんな進路変更をするにせよ、いったん取得した看護師免許は一生なくなりません。看護師として働いていなくても、免許はあるのです。ですから最初はほかの職業に就いたとしても、途中で、やっぱり看護師として働きたいと思った時に転職することが可能です。看護師→ほかの職種への転職は簡単でも、他の職種→看護師になるのは、免許なしでは不可能です。

将来の選択肢を増やすためにも、看護師になりたいと思ったらまずは看護学校に入り、看護師免許を取っておきましょう。

できる看護師は向き・不向きではありません

実は、現役の看護師にきくと「できる看護師に共通の性格はない」といいます。それぞれにいいところがあり、得意分野があり、不得意な手技(テクニック。点滴や注射、採血などの実際の処置のことです)があります。それらを総合して、広い視野で病棟中もしくはクリニック中を見渡せるのが、できる看護師です。

これらは、決して性格がモノをいうわけではありません。看護師は経験が大事な職業です。いろいろな患者さんに接して、たくさんのケース(症例 病気やけがのこと)を見て、初めて一人前の判断ができるようになります。そうなるまでには何年もかかり、そのあいだに上司や先輩から指導を受けます。もとの性格がどんなふうでも、仕事をするうちに伸びていく部分があり、矯正されていく部分があります。

まとめ 看護師は応用がきく仕事

自分は看護師に向いていない性格かもと心配する必要はそれほどないと、お分かりいただけたでしょうか。看護師は基本的な看護知識さえきちんと身につけておけば、あとは職場ごとに働いて慣れていく仕事です。長い人生の最初で、まず看護師免許を取っておくことは、決して損にはならないですよ。

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