看護専門学校に入学しようと思う時、ちょっと不安になるのが入学後の授業内容です。
合格の偏差値などは調べれば分かりますが、入学した後のカリキュラムは、各専門学校の公式サイトを見てもピンとこないでしょう。
ざっと簡単に、看護専門学校ではこんな生活ですというのをご紹介しましょう。
こんな科目を学びます
看護専門学校では、座学と技術演習、実習があります。
最初の2年間は座学や演習が主な内容です。
座学では、看護の歴史や人体の機能やしくみ、疾病やけがについて、また社会保障制度などの専門分野を学びます。
社会保障ってなに?と思うでしょうが、医学の分野は、社会福祉や医療保険などと切っても切れない関係にあります。
今の社会がどういう仕組みで医療費を支えているのか、などということも勉強するのです。
もっと突っ込んだ専門分野として、基礎看護、在宅医療、高齢者医療、小児、母性、精神医学なども学びます。
また一般教養である英語や倫理、心理学や教育論なども科目に入っています。
看護専門学校での一般教養の科目は、大学や短大の看護部などよりも少なく設定されています。
そのかわり、より多くの看護専門分野に時間をかけているのです。
看護専門学校での授業は、看護や医学の専門科目が中心です。
こう聞くと入学する前から心配で「看護専門学校はやめようかな」と思うかもしれませんが、ごく普通の学生がクリアできるよう、カリキュラムが組まれています。
技術演習や実習なども不安のもとでしょうが、やってみれば出来るものなのです。
具体的な授業はこんな感じです
各授業時間は、90分が1コマです。
毎日、朝から4コマの授業があります。
3年間でいろいろな分野の授業をやるので、とても忙しいです。
必要な単位数が決まっていて、試験もあります。
試験前はみんなで勉強することもたびたびで、先生からは「このあたりは重点的にやってきなさい」などという具体的なアドバイスが出ることも。
試験対策としては、過去問題をまるまる暗記するという方法もあります。
看護専門学校で学ぶ時には、「看護師になるんだ」と言う強い気持ちを持ち続けることが大事です。
こんなに大変な思いをして勉強しているのだから絶対に看護師になれる、と信じて頑張りましょう。
本格的な実習は2年次の後半から
看護専門学校の核ともいうべき、実習。
これは1年次から始まります。
1年次の実習は、看護の基礎を学ぶもの。
臨床の看護師の仕事や患者さんとのコミュニケーションを見学します。
夏休み明けに1回、冬休み明けに1回と言う感じで、トータル1週間程度です。
2年次には、高齢者看護や成人看護、在宅看護を実習する学校が多いでしょう。
ここでは、すでに学校で学んできた知識や看護技術を、実際の看護の場で実習します。
老人保健施設や在宅看護の現場に行くこともあるので、かなり現役看護師の仕事に近づきます。
この実習が年間で2週間程度。
3年次になると、学校にいる時間はごくわずかです。
5月ごろから本格的な臨床実習が始まり、これが11月の終わりごろまで続きます。
実習では、実際に入院している患者さんを1人受け持ち、実習中ずっと同じ学生が担当させてもらいます。
学生が担当すると言っても、実習指導者がつきますし、5~6人がグループになって同じ病棟に入っているので、心配なことはすぐに相談ができます。
この実習をクリアすれば、いよいよ看護師国家試験にむけての勉強がスタートします。
学校というより訓練所です
いかがですか。
看護専門学校は、看護師を専門に養成する学校なので、他の専門学校とは大きく違いますね。
学校だと思うより、看護師になるための職業訓練校だ、と思ったほうがギャップが少ないでしょう。
わずか3年のうちに看護師として必要な知識と技術を覚えなくてはいけないので、とても大変です。
さらに受け身になっていては何もできず、あっというまに時間だけが過ぎてしまいます。
山のようなレポートやグループワーク、試験があるので、目の前の事をこなすだけで精いっぱいかもしれません。
しかし余裕が出てくれば友人と遊ぶこともありますし、演習では患者さんや看護師に学ぶことがいっぱいあります。
長い人生のうち、3年間だけでも必死に打ち込むことは貴重な経験になります。
なによりも、ここでがんばれば看護師になれる、という具体的な目標が目の前にあるのが、看護専門学校の強みです。
参考サイト:相馬看護専門学校 http://academic2.plala.or.jp/kango/faq.html
鳥取市医療看護専門学校 http://www.tcmn.ac.jp/gakka/nrs
湘南平塚看護専門学校 http://www.shimizu-gakuen.jp/kango/
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